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本研究班は「第一次世界大戦の総合的研究」(2007~2015年)の成果を引き継ぎ、

それをより大きな現代史 / 20世紀史の文脈で検討することを目的とする。

「一体化した現代世界」をつくりだした「現代の起点」たる第一次大戦によって

惹起された諸問題のあるものは克服され、あるものは100年後の今日まで残存し、

またあるものはその相貌を変えた。

 

本研究班が検討の遡上に載せる具体的なテーマとして想定されるのは、

デモクラシーの変容、グローバリズムとローカリズム / ナショナリズムの相克、

パラミリタリ暴力とテロリズムの台頭、プロパガンダと大量消費社会のかかわり、

テクノロジーの暴走、モダニズムの命運、等である。

 

「近代」と「現代」の連続性と非連続性、あるいは両者の地域的な相違も重要なテーマとなりうる。

また、「人文学の視点から」というサブタイトルが含意するのは、

第一次大戦によって「ヨーロッパ諸学の危機」(フッサール)がもたらされた状況を受け、

今日の人文学は現代 / 世界に対して何をいいうるのか、という存在論的な問いである。

 

 

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